お聞きしたのは…
生産本部 生産企画部長 中西さん(右)
管理本部 経営企画部 企画室 川崎さん
今回のオフィス:中国塗料株式会社
船舶用塗料をはじめ各種工業用塗料を製造・販売する、中国塗料株式会社。エコロジー、イノベーション、クオリティという3つの視点から、最先端技術で未来を見つめる企業です。東京倶楽部ビルディングに入居する同社東京本社でのCO2削減・省エネの取り組みについてお聞きしました。
川崎さん:
海上輸送を担う大型の船舶は、燃費低減によるCO2削減という観点が必要になってきます。より滑らかで、防汚性の高い船底用の塗料を提供することで、水の抵抗を減らし、燃費低減へ貢献することができます。環境に配慮した製品を市場に投入することは社会貢献につながり、ひいては当社の存続にかかわると考えています。
中西さん:
製品の製造、輸送、使用等の過程での環境負荷低減の取り組みも推進しています。特に平成22年4月から改正省エネ法(左頁コラム参照)により、これまでの工場・事業場単位のエネルギー管理から、企業単位のエネルギー管理へと規制体系が変わりました。当社も規定の数量以上のエネルギーの年間使用量があることから特定事業者の指定をうけ、現在、エネルギー削減対策、管理体制の構築に取り組んでいるところです。
中国塗料(株)は船舶用塗料で
世界トップクラスのシェアをもっています。
川崎さん:
東京本社では、今年度より左のカコミの内容に取り組んでいます。照明の間引きや昼休みの消灯などビルからのご提案のほか、管理・営業・生産・技術各本部の代表者が集まってのミーティングで出てきた省エネアイディアをすべて盛り込んでいます。
中西さん:
当初は段階的に行うという話もあったのですが、できることは最初からすべて取り組もうと決まりました。工場での削減量と比べるとわずかなものかもしれませんが、小さなことでも積み上げていくことが大切だと考えています。
中西さん:
みなさん協力的ですね。たとえば昼休みの消灯に関しては、当初は担当を決めて消していましたが、今では自然と誰かが消してくれています。
川崎さん:
昼休みの消灯は、必ず全部消さなければならないわけではないと説明しています。仕事がある場合や本を読みたいときには点けていてもいいんです。もっとも大切なのは継続することだと考えています。
川崎さん:
たとえば会議室内の照明スイッチの表示です。天井と倉庫のスイッチが同じパネルにあってわかりにくかったので、ラベル表示で注意を促すようにしました。
中西さん:
あの表示は効果がありましたね。今までは区別が付きにくく、すべて点灯してしまうことも多くありました。
ラベル表示で倉庫のムダな点灯が改善
川崎さん:
些細なことかもしれませんが、気がついたところは対策をとるようにしています。
中西さん:
取り組み内容については、社内の掲示板で啓蒙しています。たとえば昼休みの消灯について、金額にするとこのくらいの効果があると掲示しています。
川崎さん:
年度末には、ビルからどれだけの成果があったのか数値をまとめていただけるので楽しみです。さらなる省エネへのモチベーションアップにつながればと思っています。
間引きをした白熱灯(左)と蛍光灯。必要度を検証し、間引きをする照明を決めました。
オフィス全景。空席部分の天井照明は間引きを行いました。